虚しい楽園
内田久美子との合作作品
一枚の絵を描き完成させ
それを共に白く塗ることによって
埋葬儀式を行い別れを告げ
真っ白にしたその絵の上に
私達の想う楽園を描いた。
楽とは虚無。
そこには何の刺激もない。
悲しいと疲れるし、
苦しいと疲れるし、
嬉しくても疲れる。
人生が終わり行き着く場所は、ただの美しい空間。
私たちは人間だ。
毎日生きている。
目標を持って生きている。
生きているとたくさんのことに出会い
そのすべてに反応し
溺れそうになりながら
一生懸命だ。
そんな泥のように美しかった人生が終わる。
何もない空間に
これといって理由もない、意思もない雲が浮かんでいる。
ただ清らかな水の音だけが聞こえる。
0コメント